24/08/03 新しい短編を追加しました。ファンタジー+1

美形で絶倫の公爵様に嫁いだ私は、昼も夜もなく彼に溺愛されています♡

Pixivリクエストにてご依頼いただいた小説です。
絶倫の公爵閣下に毎日溺愛されている、不遇だった女の子のお話。

「セシリア様、もうじき旦那様が戻られます。お出迎えの準備はいかがいたしましょう」
「ホールに出るわ。そうだ、リック――マティアス様のお好きな葡萄酒を用意しておいてくれるかしら。きっとお疲れだと思うから、よく眠れるように」
「かしこまりました、奥様」

 奥様――そう呼ばれるのも、ほんの少しだけ慣れてきたように思う。
 王国でも有数の大貴族であり、歴代軍務長を務めるツォールン公爵家に私が嫁いできた……というより、保護されたのは、つい数週間前のことだ。

(思えば、怒涛の日々だったわ……マティアス様が迎えに来てくれなかったら、私は今頃どうなっていたか……)

 私ことセシリア・ツォールンは、ほんの数週間前まである下級貴族の家で暮らしていた。血の繋がらない父に冷遇され、使用人同然の暮らしをしていたところをマティアス様に助けていただいたのだ。
 私の母は美しい人だった。マティアス様の話では、私の母は王宮でも権威のあったメルニッツ侯爵家という家の出身であるらしい。護衛の騎士であった実父と駆け落ちして私を身ごもったものの、父はその後事故死――駆け落ちをしたことで実家からも絶縁され、義父のヴォーグ男爵の後妻になるしか道がなかったという。
 馬鹿な女だ、と義父はことあるごとに母のことを揶揄したが、私が知っている母は美しくも凛とした、頭のいい女性だったと思う。
 義父は爵位こそ低いものの、豊富な金融資産を所有していた。信用のために外面をよく気にしていた義父は、形だけでも女の私に十分な教育を受けさせてくれたのだ。
 夫を亡くした母にとって、自分より数段身分の低い、愛情のない男に嫁ぐのは屈辱だったかもしれない。
 それでも母は、私のためにその道を選んでくれた――先妻の子どもたちから蔑まれることはあったけれど、母が近くにいてくれれば私は幸せだった。

(でも、お母様が亡くなって……あの時は本当に、どうしようかと思った……)

 数年前に病を患った母は、長い闘病生活を経て一年前に亡くなった。
 最後の方は義父も母のことを見捨ててしまっていたけれど、それでも家を追い出すことがなかった辺りは本当に外面を気にする人だったのだろう。
 そうして母が亡くなると、父は血の繋がっていない私を使用人のように扱い始めたのだ。他の兄姉たちも同じように私を叱責し、いたずらに打擲されることもあった。
 そんな時、私の前にマティアス様が現れたのだ。

「奥様、旦那様がご到着されます。ご準備を」
「えぇ、わかりました……今日はお帰りがお早いのね」
「奥様と結婚されてから、旦那様はしっかりと屋敷に帰宅してくださるようになりました。以前は繁忙期になると、王宮に泊まり込んで仕事をする有様で……もちろん、旦那様が国王陛下からの信頼も厚いということは存じておりますが」

 使用人のリックが、あれには困ったと溜息を吐く。
 王宮でも要職についているマティアス様は、お仕事も忙しいことが多い。
 結婚してからも、彼は遅くまで仕事をすることもあった。それでも以前よりはましだというから、これまでの彼がどれだけ多忙だったかがよくわかる。

「それに、奥様とご結婚されてから旦那様はとても変わられました。旦那様は美しい方ですが、それゆえに少し近寄りがたく……奥様と結婚する少し前あたりから、雰囲気が目に見えて優しくなったんですよ」
「近寄りがたい……マティアス様が? そうかしら。とても優しい方だと思うけど……」

 若くして公爵家を継いだこともあり、周りの人々に威厳を示す必要もあったのかもしれない。とても頭のいい方だから、敢えて公と私で振舞い方を変えているのかも。

「私が優しい? どうかな……周囲の貴族には、よく怜悧冷徹で人の心がないと言われるよ」
「ひぁっ、マティアス様! ごめんなさい、お話に花が咲いて……お帰りなさいませ。無事のご帰還、なによりですわ」

 足音を立てることもなく、旦那様――マティアス・ツォールン公爵が背後に立っていた。有名な武門の出であるマティアス様は、こうして時折音もなく私の背後に立って驚かせてくる。

「驚かせてすまない。君が随分楽しそうにしている様子だったから、邪魔をするのが忍びなくてね」
「もう、お声をかけてくださればよかったのに……でも、今日はご帰宅が早くて嬉しいです。一緒に葡萄酒を飲もうと思って、用意をしてもらったんですよ」

 切れ長の藍色の目を細めたマティアス様は、上着をリックに預けるとそっと私の腰に手を回してきた。

「ほう……仕事を残さないでおいてよかった。君と一緒に酒を楽しむと、際限なく飲んでしまいそうだ」
「そんな……飲みすぎは体に毒です。節度を持ってお酒を楽しみましょう?」

 艶やかな黒髪と、涼しげな藍色の瞳。
 自分の夫だという贔屓目を除いてみても、やはりマティアス様は美しいと思う。男性にそういう言葉をかけるのは失礼になるかもしれないが、まるで神話に描かれる偉大な天空の神のようだ。

「他でもない、君にそう言われてしまえば従うしかないな」

 マティアス様は、その背の高さと体格の良さも相まって、確かに少し冷たく見えるかもしれない。それでも彼は私に対していつも誠実で、そして優しかった。

「セシリア、なにか困ったことはないか? なにかあれば、私かニックにすぐ報告してくれ。ここは君にとって、最も居心地のいい場所であってほしい」
「え? いえ――困ったことなんて何もありません。たくさんの本を贈っていただきましたし、使用人の方は皆優しいし……マティアス様が心を砕いてくださっているおかげで、毎日が幸せです」

 そう――この屋敷はまるで、神が作った楽園のように居心地がいい。
 屋敷の隅にある埃っぽい部屋に押し込められ、冬でも冷え冷えとした室内で寝起きをしていた頃と比べるとまさしく雲泥の差だ。

「君には幸せになる権利がある。もっと我儘になっていいんだよ、セシリア」
「いいえ。これ以上望んだら罰が当たってしまいます。ずっと――夢みたいだと思っているんですよ? こんなに大きなお屋敷で、マティアス様みたいに優しい方に守っていただいて……」
「セシリア――言ったはずだ。君と初めて出会った時から、私は君のために生きてきた。夢だなんて、そんな悲しいことは言わないでくれ」

 そう言うと、マティアス様は少しだけ悲しそうな表情を浮かべた。
 そうだ。彼はずっと、私を探し求めていてくれた。
 まだ母が生きていた頃、幼い私は一度だけ小さな晩餐会に出席したことがあった。思えばあれは義父が母を見せびらかすために、貴族たちの集まりに顔を出させていたんだろう。
 私はその時のことをほとんど覚えていなかったが、マティアス様はそこで私と出会い、将来の約束をしたのだという。

「あの頃は私も子どもで、まだ何の力も持っていなかった。やっと君を迎えに行けるだけの立場と権力を手に入れた時、君は擦り切れたドレスを着て家族に虐げられていた……未だにあの時のことを思いだすと、胸が締め付けられてひどく痛むんだ」
「マティアス様……」

 沈痛な表情を浮かべるマティアス様を見ていると、私まで胸が苦しくなってくる。

「私は君に幸福をもらったんだ。だから同じだけ、君を幸福にしてあげたい……だから、もしも不便や不満があればすぐに教えてほしい。私の自己満足かもしれないが、それでも少し気持ちが楽になるんだ」
「はい……ありがとうございます。マティアス様のおかげで、本当に毎日楽しいんですよ? ほら、今日は一緒にお酒も飲めますし――」

 温かい食事が用意された食堂に一緒に向かい、その日あったことを話しあいながら夕飯を食べる。
 これが私の一日の中で、とても重要で幸せなひと時だった。

「マティアス様、グラスを――お注ぎしますね」
「それなら、次の一杯は私が。葡萄酒の味はお気に召したかな?」
「はい。南部で採れた葡萄を使っていることもあって、とても味が華やかですね。渋みも少なくて、とっても飲みやすいです」

 あまりお酒をたくさん飲める体質ではないけれど、彼とこうして話しながら葡萄酒を飲むのは大好きだった。
 私が知らない王宮での出来事を、マティアス様は詳しく教えてくれる。おかげで、まるで物語の中に入りこんだような気持ちになれるのだ。

「そうか、よかった。王太子殿下もこの葡萄酒が好きで、農園を三つ持っているんだ。その伝手でこの葡萄酒を分けてもらえたんだが――これは殿下にお礼を言っておかなければ」
「お、王太子殿下の!? わ、すごいものをいただいてしまって……」
「殿下とは、王立学院の学友だったんだ。だからこうして、今でも出来がいい葡萄酒があると家に送ってくれるんだよ。お互い食の好みが合致しているし、私は絶対に殿下を害するようなものは贈らないからね」

 まるでなんでもないことのように微笑むマティアス様だけれど、私からすればまず「王太子殿下と学友」の辺りで腰が抜けてしまいそうだ。

「私は、私が守りたいと思った人を絶対に傷つけない。殿下とは主従の関係だが、君に対してもそう思っているよ。君を傷つける人間は許さないし、絶対に報復すると決めている」
「ぁ――ありがとう、ございます」

 マティアス様は、私を虐げていた義父についても対処をしてくれた。公爵家に嫁ぐことが決まったその時から、私を自慢の娘だと虫のいいことをのたまう義父に、彼はこれまで義父が行っていた不正な金融取引の証拠を突きつけたのだ。
 おかげで私が暮らしていた男爵家は没落、私は祖父母――つまり、亡き母の生家である侯爵家の人間として彼の元に嫁いだ。

「当然だ。セシリアは私の妻なのだから……さぁ、この後はどうしようか。酒が入ったから仕事をするつもりはないし――後は部屋で、ゆっくり君の話を聞きたいんだが」

 食事が終わると、マティアス様は書斎で仕事をすることがある。
 けれど今日は、お酒が入ったということもあってこのままお休みになるらしい。

「えぇ――そうですね。王宮でのお話も、もっと聞かせてください」

 そう言うと、マティアス様はにっこりと微笑んでくれた。
 本当に――夢でも見ているみたいだ。
 マティアス様が湯浴みをしている間に部屋に戻り、読みかけの本を棚に戻す。部屋の中にある本は彼が私のために用意してくれたものでもあった。
 文字が読めるような教育が受けられたのは幸いだ。おかげで、彼がいない時間であっても寂しさを感じることなく過ごすことができる。
 そう考えていると、部屋の扉がゆっくりと開かれた。

「おや、セシリア。何を読んでいるんだ?」
「本棚の中に童話集があったので、それを最初から読み進めているんです。昼間はマティアス様がいなくて寂しいけど、本を読んでいると気を紛らわすことができますから」
「そうか――本当なら、私だってさっさと隠居をして領地で君と暮らしたい。ただ、陛下と殿下がそれを許してくれなくてね。寂しい思いをさせて、本当に申し訳ない」

 整った顔立ちを曇らせて、マティアス様は小さく息を吐いた。
 違う。私は彼にそんな表情をさせたかったわけじゃない――彼がどれだけ立派な人で、どれだけこの国から必要とされているのかを分かっていたはずなのに。

「そんな、謝らないでください! 私こそ、考えが至りませんでした。マティアス様は沢山の人から必要とされている方なのに……」
「必要なのはツォールン公爵であって、私個人ではないよ。マティアスという一人の人間を必要としてくれているのは、セシリア、君だけだ」

 そっと、耳元で囁かれる。
 少しだけ寂しげなその言葉は、彼がこれまでどんな人生を歩んできたのかを如実に表しているようだった。

「そんな――私だけじゃありません。マティアス様のことを必要としてくれるのは……」
「あぁ、確かに君だけじゃないかもしれない。でも私は、君にだけ必要とされていればいいんだ」

 そう言いながら、そっとマティアス様の手が腰に回される。大きな手がそっとお尻の方に伸びてくると、思わず体が跳ね上がってしまった。

「ッあ……」
「セシリアに出会ってからは、君だけが私の生きる道しるべだったんだ。どんな女性と相対しても、結局は君のことばかりが頭をよぎる……私の世界は、君さえいればそれで成り立ってしまうんだよ」
「んぁ、ぁっ……マティアス、様……」

 熱っぽく囁かれながらぐにっ、とお尻を揉まれると、あっという間に体が熱を宿す。
 結婚してから、マティアス様は毎日のように私を抱いた。そのまま抱き潰されて眠る夜も多く、最初は愛人として引き取られたのかと誤解したくらいだ。
 勿論そんなのはただの誤解で、彼が本心から私のことを愛してくれているのは知っている。でも、本当にそう錯覚してしまうくらいに、私は夜ごと愛されているのだ。

「や、ぁっ♡お、お尻を……揉むのは、ぁっ♡」
「もうそんなに艶やかな声を上げて――期待してくれているんだね?」

 低く艶っぽい声に、お腹の辺りがそわそわしてしまう。
 肌がしっとりと汗ばみ、肩を抱かれてベッドに誘われるだけで目の前がくらくらする――全て、マティアス様の手によって仕込まれたことだ。

「さぁ、おいで。奥の方をトントンしてあげる」
「ッ、う♡♡んぁ――は、はい……♡」

 そう言われただけで、私の体は期待感に震えてしまう。
 たった一言で、与えられる快楽の大きさを思い出してしまうのだ。

「素直でいい子だ。そのままドレスをたくし上げてごらん」
「はい――こう、ですか……?」

 ドレスを摘まみ上げて足を見せるなんて、貴族の子女からしてみればこの上なく恥ずかしい行為だ。
 けれど、相手がマティアス様なら大丈夫……夫婦なんだから、と何度も言い聞かされ、彼の前で感じていた羞恥はずいぶん薄くなったように思う。

「あぁ、美しい……目元が潤み、肌が赤らんでいる。清らかな君に、ここまで淫らな表情をさせているのが私だなんて……本当に、どうにかなってしまいそうだ」

 腕を引かれてベッドの上に押し倒されると、ドレスは彼の手で簡単にほどかれてしまう。
 レースやリボンが複雑に入り組んで、毎朝侍女の手を借りなければならないような着衣も、彼の手にかかればあっという間だ。

「ッひ、ぁ……♡」

 ドレスを解かれた後は、あっさりと下着を脱がされてしまう。戒められていた乳房がふるんっとまろびでると、外気に触れた肌がぞくっと震えた。
 呼吸によって規則正しく上下する胸に手を伸ばしたマティアス様は、ゆっくりとその場所に手を当て、さほど力を入れずに柔肉を揉みこみはじめた。

「ん、っ♡んぁぁっ……♡♡」
「ささやかな啼き声も慎ましくて素敵だ。だが、私は君が快楽に酔いしれ、あられもなく喘ぎ果てる姿が見たい――声を我慢してはいけないよ、私のセシリア」

 そっと耳に息を吹き込まれながら命じられると、なんでもいう事を聞いてしまう。
 声を我慢してはいけない。きゅっと唇を噛みしめてなんとかはしたない声を堪えていた私は、はくっと息を吐いてから口を開いた。

「わ、かりました……♡我慢しません……っ♡♡マティアス様のお好きなように、触ってくださって……んっ♡構い、ませんから……♡♡」

 大きくてごつごつした、男の人の手のひら。
 マティアス様のそれに触れられるだけで、私の体は熱く潤み、子宮は快楽を求めてきゅんきゅんと疼くようになってしまった。

「本当にいい子だ。褥の作法も知らなかった君が、こんなに淫らで美しくなるなんて」

 藍色の目を細め、うっとりと囁いたマティアス様は、着衣を緩めると私の眼前に反り立ったおちんぽを突きつけてきた。
 血管が浮き出て、既に限界まで張り詰めたそれを眺めているだけでも溜息が出てしまう。これがどれだけの快楽を与えてくれるのかを、私は念入りに教え込まれているのだ。

「うぁっ……♡マティアス様……♡♡」
「君の唇で、これを慰めてくれないか? 今日は執務がひどく忙しくて――君に触れてもらうことを心待ちにしていたんだ」

 くにっ♡と唇に押し付けられる先端は、既に火傷してしまいそうなくらいに熱かった。
 お忙しい中、早く帰ってきてくれた彼を慰めるのは妻である私の役割――円い先端にちゅっとくちづけて、徐々に唇を開いて亀頭を咥えこんだ。

「んくっ♡ちゅっ♡♡ちゅるっ……♡んぁ♡マティアス様のおちんぽ、もうこんなに……♡♡んちゅっ♡♡」

 溢れてくる苦い先走りが唇を濡らすけれど、今はその苦さだって愛しい。
 念入りに亀頭に舌を這わせ、ゆっくりとゆっくりと咥内に彼のおちんぽを受け入れていった。
 長大なそれをすべて口の中に収めることはできないけれど、咥えこめない部分も指先で刺激しながらしっかりとした奉仕を行う。

「んぐっ♡♡ぢゅっ♡れろぉっ♡♡♡んくぅっ♡♡」

 ぢゅぱっ♡ぢゅっ♡♡ぢゅるぢゅるぢゅるっ♡♡ぐぽっ♡♡♡
 水音が次第に大きくなって、寝室に淫らな音が響き渡る。
 口の中をいっぱいに満たすそれに奉仕を続けていると、どんどん私の体も熱くなってきた。

「はっ♡あむぅっ♡♡♡」
「ふ――腰が揺れてきているね、セシリア? 乳首もこんなに勃起させて、奉仕だけで昂ってしまったのかな」
「ん゛、っふぅっ♡♡♡」

 くにぃっ♡と強く乳首を摘ままれて、思わずびくびくと腰が跳ねた。口腔奉仕だけでもとっくに体は従順になってしまっていて、触れられた瞬間に体の中に電気じみた刺激が駆け抜けていく。

「口を開いて。奉仕はもういい――セシリアの体も、しっかり慣らさなくては」
「ん、ふぁっ……♡ふぁ、いっ♡♡マティアス様♡セシリアのおまんこ、さわってください……♡」

 くぱ、と口を開くと、口の中に突き立てられたおちんぽがずるりと引き抜かれる。
 マティアス様はお優しいから、喉奥の苦しいところまで犯されることはなかった。その代わり、丁寧にご奉仕をした後はお腹の奥までたっぷりと愛されることになる。

「あぁ、いいとも。もう入口はヒクついて――蜜まで垂らしている」
「あ、ぁっ♡はっ♡ッくひ、ぃっ♡♡♡」

 にゅちっ♡♡ぬぷぬぷぬぷっ♡にゅぽっ♡♡
 長いマティアス様の指先が、刺激を求めてヒクつくおまんこに突き立てられる。
 貪欲なそこは指一本ならば簡単に飲みこんでしまい、膣内も指先を迎え入れるようにうねうねと蠢動していた。

「ん゛ぁっ♡♡や、ぁああっ♡」
「クリトリスも充血して――いじらしいな。ここも触ってあげようか」

 くにっ♡と親指が敏感な花芽を押し潰す――その瞬間、私は高い悲鳴を上げて腰をがくがくと震わせた。
 目の前が真っ白に塗りつぶされて、それからまた暗くなり、明滅する視界の中でマティアス様の声だけを聴きとることができた。

「ひ♡ぃぐっ♡♡♡イっくぅぅっ♡♡」

 がくがくがくがくっ♡♡びくんっ♡
 軽くクリトリスを触られただけで達してしまった――♡
 もう何度も、毎日毎日その場所に触れられていることで、私の体は快感に対してとても弱くなってしまっている。
 ようやく目の前がちゃんと見えるようになると、私を見下ろしながらマティアスさんが美しく微笑んでいた。

「あぁ――最高だ。少し触れたばかりで達してしまうなんて」
「ご、ごめんなひゃい♡♡♡こんにゃっ♡さ、さわられただけ、でぇっ♡♡♡」
「謝らなくていいんだよ。日々の調教の成果が出ている――そう思うと感慨もひとしおだ。ご褒美に、もう少し触ってあげよう」

 にゅちっ……♡ぢゅぷっ♡にゅっぷにゅっぷにゅっぷ♡♡

「ほ、ぉおっ♡♡」

 とぷとぷっ♡と愛液を吐き出すおまんこを、マティアス様は丁寧になぞり、もう一本の指先を挿入してきた。
 二本の指でおまんこを広げられ、更に親指でクリトリスを押し潰される。そんなことをされたら、私はひたすらに喘ぎ、ベッドの上で体をくねらせることしかできない。

「んひっ♡♡や、あぁっ♡らめっ♡それらめぇっ♡♡♡おまんこぢゅぽぢゅぽしながら♡クリちゃんぐにぐにするのやぁぁッ♡♡」
「どうして? 気持ちいいだろう……ナカをこんなにうねらせて、私の指先を締め付けているのに」
「き、もちよすぎるの♡♡んひっ♡ひっ♡♡お、おかしくなっちゃう♡♡」

 ぢゅっぽぢゅっぽぢゅっぽ♡♡こりゅこりゅっ♡ぢゅぷぢゅぷぢゅぷっ♡♡♡
 緩急をつけながら膣内とクリトリスを刺激されて、逃げ場のない快感が全身を襲ってくる。
 その頃にはもう、彼の指先だけでは満足ができなくなっていた。
 唾液と先走りで濡れたおちんぽを内腿にこすりつけられるだけで、へこへこと情けなく腰が揺れて挿入を媚びてしまう。

「ん、へっ♡♡ひぅうっ……♡♡♡やっ、マティアス様――」

「うん? どうしたんだい、セシリア。なにか言いたいことがあるなら、口に出して言ってごらん?」

 ベッドの中でのマティアス様は、いつもよりも意地悪だ。
 こりゅこりゅっ♡とおまんこの中をひっかかれながら囁かれたら逆らえなくなるのは、きっと私だけじゃないろう。

「ひぁ♡お、おまんこ♡奥の方がきゅんきゅんってして、切ないの♡♡マティアス様のおちんぽ……♡♡セシリアのナカにください♡♡体の中まで、全部マティアス様でいっぱいにして……♡♡♡マティアス様のおちんぽで、おまんこの奥いっぱいトントンしてください♡♡♡」
「おねだりも、ずいぶん上手になった……もちろん、君の望むままに」

 ずぷぅっ♡♡ごりゅっ♡♡♡にゅぼっ♡にゅぼっ♡♡
 だ、めだ――入れられただけで、イっちゃう♡♡♡
 マティアス様のおっきなおちんぽでおまんこ抉じ開けられて、一番奥の気持ちいいところゴツゴツノックされたら我慢できない♡♡

「んあぁぁッ♡♡キたぁ♡旦那様おちんぽ♡♡大好きなマティアス様のおちんぽずぽずぽされてる♡♡気持ちいいところガンガン突かれちゃってるよぉ♡♡♡」
「っ――すごい締めつけだ……んっ、気持ちいいかい、セシリア?」
「きもちいいれふぅ♡♡ん゛ぁ♡ひっ♡♡♡おまんこごちゅごちゅ♡おっ♡ぉ゛ほっ♡♡♡んおぉ゛♡♡♡」

 だめだ――気持ちよすぎて、自分が今何をしているのか、何を口走っているのかもわからなくなってしまう。
 そんな私を見下ろしながら、マティアス様は力強く膣奥をノックしてきた。

「ん゛ぃっ♡ひっ♡♡♡マティアス様♡♡マティアスさまぁ♡♡♡」
「ここにいるよ、私のセシリア――こんなに肉襞を絡ませて私のことを誘うなんて……とっても淫らで可愛らしくなったね……」

 ぢゅっぽぢゅっぽぬっぽっ♡♡♡
 感じ入ったように囁くマティアス様は、軽く眉を寄せるとゆさゆさっと腰を揺さぶってくる。

「はっ♡ひぐっ♡♡♡んぁ゛♡あ♡♡♡っひぃっ♡」

 容赦ない突き上げに、私はもう意味のある言葉を発することもできなくなっていた。
 ごぢゅっ♡と奥を突かれるたびに舌を突き出し、張り詰めた胸を揉みしだかれるだけで絶頂を極める――それでも甘く淫らな責め苦が止まることはなく、マティアス様は底なしの体力で私のことを抱き続けた。

「ッは、ぁっ……セシリア――セシリア、一度中に出してしまうよ。君の胎に、たっぷりと種を注ぎ込んであげよう」
「ひゃぅ♡♡♡ぁ゛えっ♡ひっ♡♡せーえき♡せーえきいっぱい注がれちゃう♡ん゛ぇっ♡えっ♡♡♡ぉ゛~~~~~~♡♡♡」

 ごぢゅんっ♡ごびゅっ♡びゅぼぼぼっ♡♡♡びゅるるるるっ♡びゅ~~~~♡ぶぴゅっ♡♡♡
 何度もイかされた体は指先一つ動かすこともできなくて、私はぐったりとしたまま彼が放つ熱を受け止めた。
 やがて長い射精が終わると、マティアス様は一度おちんぽを抜いて私の頬や額にくちづけを落としてくれる。

「んひぇ♡ふぇ、ぇっ……♡♡♡」
「あぁ――全て受け止めてくれたんだね。流石だ、セシリア……」
「は、ぷっ♡♡♡ぁ――おなか、あつい……♡マティアス様のせーしで、お腹いっぱいになっちゃったぁ……♡」

 逆流してきた精液がこぷぅ♡と漏れ出してくるのがもったいなくて身をよじると、マティアス様はクスクスと小さく笑った。普段はあまりそうして笑うことが少ない人だから、思わず視線が釘付けになってしまう。

「ぁ……でちゃ、らめぇ……♡」
「心配いらないよ、セシリア。一度だけでは私も満足できないから――」
「ぇ――ッぉ゛♡♡♡」

 美しく微笑んだマティアス様は、私の手を取ると、それをご自分の股間まで導いた。もうすでに半分ほど勃ち上がっているそれに指を這わせると、瞬く間に熱と硬さが蘇ってくる。

「また、大きく……♡」
「一度だけで足りるものか。今宵は満足いくまで、君の体を堪能させてもらおう。……大丈夫だね、セシリア?」
「……は、ぃ♡」

 そう答えてしまったのが運の尽き――結局私は、真夜中近くまで彼に抱かれ続け、声が枯れるまで喘がせられたのだった。

● ● ●

「……う……」

 なにかが、私の肌を這っている。
 少し乾いたそれは触れられても決して不快ではなく、むしろ安心感さえ与えてくる――それが大切な人の手だと気が付いた時、私は安堵の息を漏らした。

(よかった、マティアス様だ……)

 未だに、こんなに幸せな生活は夢なのではないのかと思ってしまう。目が覚めたら、私は冷たく暗い部屋の中にいて、外から義父や兄姉たちの罵声が飛んでくる――そんなことを考えてしまうのだ。

「ん……マティアス様……」

 少し声が掠れているのは、昨夜限界まで喘がせられたからだろう。朝は使用人のリックに、蜂蜜入りの紅茶を淹れてもらおう。

「……ッ、ひぃ♡♡♡」

 ごりゅっ♡♡ぬ゛ぢぬ゛ぢぬ゛ぢっ♡ごちゅんっ♡♡
 あ――なに、かが。お腹の中に……おまんこの中に、突き立てられてる……♡

「おや、目が覚めたかな? おはよう、セシリア」
「ひ♡ぁ、まてぃあす、様ぁ……?」

 寝ぼけた頭では処理できないほどの快感が、一気に頭の中に雪崩れ込んでくる。
 なんで――なんで、おちんぽ挿入れられてるの……?
 起きたばかりなのに、どうしてこんなに気持ちいいの……♡

「んぇ♡ぁ゛♡なんれぇっ♡♡♡おちんぽ入ってる♡ぁひっ♡♡」
「起き抜けにイってしまうなんて、流石だよセシリア――昨夜はどうやら、このまま眠ってしまったようだ」

 ぬ゛~~~♡ともったいぶっておちんぽを引き抜く動きに、腰ががくがくと揺れて昨日の記憶が徐々に蘇ってくる。
 そうだ、昨夜は訳が分からなくなるまで抱かれて、そのまま眠ってしまったんだ。
 だからマティアス様のおちんぽがそのままナカに入ったまま……。

「ぁ゛♡やめ、ぇっ♡♡♡らめ♡朝からおまんこずぽずぽだめぇ♡♡♡」
「でも、このままでは出仕をすることもできないだろう? 悪いが、一度収まるまで……付き合ってくれないか」

 ぎゅっと抱きしめられたまま囁かれたら、私には頷く以外の選択肢はない。
 服の上からは細身に見えるマティアス様の体は、裸で抱き合うと予想以上に逞しい。その腕から逃れることができず、終わるなら早く終わらせてしまえと何度も頷いた。

「わ、かりました♡わかりましたからぁ♡♡♡んあぁッ♡マティアス様のおちんぽ、ちゃんと収まるまでお相手します♡♡♡」
「ありがとう、セシリア――では手加減なく、動かせてもらおう」
「ん゛、ひっ♡♡♡」

 ぬ゛~~♡ずぢっ♡♡ぬ゛~~♡ずぢっ♡♡ぎゅっぽぎゅっぽ♡ぬごっ♡♡♡
 起き抜けだというのに、マティアス様のピストンは本当に手加減がなかった。
 しっかりと体を抱きしめられたまま思い切りおまんこの奥を突き上げられて、ぼんやりとしていた感覚が一気に鋭敏になっていく。

「ぁ゛♡ぁひっ♡♡♡ぉ゛っお゛っ♡♡♡ッほぉ♡♡♡朝からしゅごぃ♡マティアス様のお目覚めおちんぽ♡♡♡これらめ♡クセになっちゃう♡♡♡気持ちよすぎる♡♡」
「ではこれから、毎朝抱き合おうか……まさかここまでお気に召してくれるとは、思わなかった、な……ッ」
「んひっ♡らめ♡らめです♡♡♡お見送りできなくなっちゃう♡こんなの朝から無理ぃ♡♡はくっ♡お゛っ♡♡ヒダヒダ思い切り擦らないれぇ♡♡イく♡朝から思い切りイっちゃうぅ♡」

 ぬっぽぬっぽぬっぽ♡♡ぐぽんっ♡♡ぬぢぬぢぬぢっ♡♡♡
 気持ちいい場所どんどん突かれてる♡腰もガクガクヘコヘコして気持ちいいところ自分で探しちゃってるぅ♡♡
 朝からこんなことを続けられたら、それこそ朝食やお見送りどころの話ではない。
 それでも寝起きに叩き込まれる快楽は強烈で、必死にシーツを掴んで自我を保とうとするが、暴力的な気持ちよさに視界が揺らいだ。

「あへっ♡へぁァ♡♡おちんぽ気持ちいい♡♡あぁッ♡あ~~~~♡♡♡」

 ――そうして、朝食の前に一度思い切りイかされてしまった。
 あまり体が休めていないからか、朝食の席でもついぼんやりしてしまう。気を遣ってくれたリックが蜂蜜入りの紅茶を淹れてくれたけれど、あまりその味もわからずじまいだった。

「セシリア、大丈夫か?」
「え――は、はい。大丈夫です……その、今日のお帰りはいつごろになりそうですか?」
「昨日と同じように、できるだけ早く帰ってくるつもりだ。あまり遅くまで君を待たせるのは忍びないからね」

 一方でマティアス様は、普段の涼しげな表情をほとんど変えていない。
 朝からあれだけ激しく求めあったのに、疲れているどころか普段よりも顔色がよく見える。

「では、今日も一緒に夕食を食べられますね」
「あぁ。楽しみにしていてくれ――そうだ、朝食が終わったら、一度私の部屋に来てもらえないか? 少し話があるんだが……」

 話、とは。
 あまりいい予感がしないものの、もしかして本当に大切なお話かもしれない。
 一つ頷いた私は、朝食を終えた後でマティアス様の執務室に向かった。

「マティアス様、セシリアです。中に入ってもよろしいですか?」

 マティアス様の執務室は、寝室や私の私室からは少し離れた場所にある。先代や先々代――歴代のツォールン公爵閣下が執務を行ってきたその場所は、私でも彼の許しなくしては入れない場所だった。

「あぁ、入っておいで」

 扉を数回ノックすると、中から少しくぐもった声が聞こえてくる。
 言われた通りに扉を開けて中に入る――すると、執務机の近くに立っているマティアス様はまだ着替えを終えていないようだった。

「マティアス様、どうされましたか? あの……まだお着替えが済んでいないようですが……このままでは、執務に遅れてしまいます」
「確かに身支度は急がねばならないが、男の私は君よりも手軽に着替えられるからね。それに……少し、のっぴきならない事情があって」
「ご事情、とは……ぁ、あっ♡」

 少し困ったような表情を浮かべるマティアス様に近づくと、ぐいっと腕を引っ張られてその胸の中に閉じ込められてしまう。
 すると、お尻の辺りにごりっ♡となにか固いものが押し当てられる。
 直接見ずとも、それがなにかはすぐに理解できた。でもまさか、朝のこのタイミングでなんて――。

「マ、マティアス様……?」
「昨夜と今朝のことを思いだしていたら、こうなってしまってね。これでは執務に影響が出るし、なによりこのままでは出かけられないだろう?」
「それは、そうですが……は、ぁっ♡だめ♡だめですマティアス様♡♡ここで――神聖な執務室で、おっぱい揉まない、でぇ……♡♡♡」
「すまない、セシリア。どうしても我慢ができないんだ……一度で我慢するから、協力してくれないか」

 なんだか起き抜けにもそんな会話をした気がするが、圧倒的な愉悦の前では難しい思考なんてできるはずがない。
 それに、このままだと本当にマティアス様が執務に遅れてしまう。国王陛下からの信頼も厚い彼を、こんな理由で足止めするわけにはいかない。

「つ、妻の務めとして、お相手いたします……♡ので、お早くッ……♡♡」
「助かるよ――ありがとう、セシリア……」

 小さく笑ったマティアス様は、性急な動きでドレスをたくし上げると、既にガチガチに勃起したおちんぽをお尻にこすりつけてきた。

「こちらを向いて。後は全て私に任せてくれ」
「え、あの……まさか、立ったままで……?」
「あぁ。今はとにかく君が欲しいんだ――大丈夫。抱えていてあげるから、足に力が入らなくなっても問題はない」

 声に導かれるように背後を振り向き、彼と向かい合う状態になると、簡素なドレスの裾はすっかり持ち上げられてあられもない装いにされてしまう。
 明るい執務室の中だから、互いの姿をよく見ることができて余計に悪いことをしているような気持ちになった。

「ぁ、あっ……♡こ、ここにきてください♡♡マティアス様の、勃起して苦しそうなおちんぽ……セシリアが、慰めて差し上げますから……♡」

 朝の性交の潤みが残ったおまんこを、自ら指先でくぱぁ♡と広げてみせる。
 普段ならば恥ずかしくてできないようなことだが、この後には彼のお仕事が控えているのだ。

「明るいうちからそんな誘い方をするなんて、私の妻はずいぶんと淫らなようだ」
「そ、そんな……! だって、マティアス様が――あっ♡ま、ってぇ♡♡そんな、いきなり♡♡」

 ビンッ♡と勃ち上がったマティアス様のおちんぽが、蜜を滴らせる入口にちゅっと押し付けられる。
 それだけでも私の体は反応してしまって、朝の濃密なひとときを思い起こさせた。

「慰めてくれると言ったのは君だろう? 出立まであまり時間もない――悪いが、このまま挿入れさせてもらう」

 ずぷぷぷぷっ♡♡ごりゅりゅっ♡♡ぬ゛~~~~~~♡ズンッ♡♡♡

「お゛♡♡♡」

 軽く体を抱えられ、そのまま思い切りおちんぽを突き立てられる。
 自重も相まって、最奥まで先端が届くのはあっという間だった。

「ぁお♡んっ♡♡ふ、かいぃ……♡♡♡一番奥まで、マティアス様が入ってきてる♡♡」
「あぁ――く、このまま動くから、しっかり掴まっていなさい」

 そう言いながらも、彼は私のことをしっかりと抱き留めていてくれた。力が入らず、立てなくなってもいいように両足を持ち上げられ、完全に抱きかかえられた状態で下から突き上げを受け止める。

「お゛♡っおおっ♡♡♡あっ♡あっ♡あ♡♡♡下からどんどん♡おまんこ突き上げられてる♡♡♡なにこれ♡朝と全然違うぅ♡♡♡」

 角度もいつもとは違うし、普段よりも深いところまで彼を咥えこんでいる気がする。
 力強く何度もおまんこを穿たれていると、そのうち胸元もはだけ、私は肌にドレスをひっかけているだけの卑猥な格好になってしまっていた。
 すると、着ていたシャツを脱ぎ捨てたマティアス様が一つの提案をしてくる。

「んっ……セシリア、舌を出して……このまま、体を密着させてご覧」

「は、いぃ♡♡んむっ♡む゛っ♡♡♡ちゅるるっ……♡♡ちゅぱっ♡ん、はぁっ♡あ♡マティアス様♡マティアス様ぁ♡♡♡」

 言われた通りに体を密着させ、舌を突き出してみると、マティアス様がぱくりとその舌を食んだ。
 そうして互いに舌先を絡ませあいながら、胸元を擦りつけ合う――しっとりとした肌と肌を重ね合わせると、敏感な乳首が刺激されてまた腰が揺れてしまう。

「んぅっ♡♡はっ♡ぁんっ♡♡♡乳首すごい♡♡こりゅこりゅって♡マティアス様のお胸で気持ちよくなっちゃう♡♡♡」
「いくらでも気持ちよくなっていいよ。私の体は、妻である君のものでもあるんだ……好きに使って、淫らに善がってくれ」

 そう言いながら、マティアス様は私の体をぐっと抱えなおす。
 その動きだけで、おちんぽが予想もしていなかった場所を擦り上げてしまい、私は悲鳴じみた声を上げてしまった。

「ぁひぃっ♡♡♡」
「あぁ、すまない――しかし、本当に君は覚えがいい。これまで、練習がてら女を抱いたことはあったが……君ほど清らかで、淫靡な女性を私は知らない」
「ん、ぇ……?」

 快楽に蕩けた思考の端で、マティアス様がなにかを喋っている。
 練習という言葉を聞いた気がするが、それすらも次に与えられた下からの突き上げて記憶から押し流されてしまう。

「なんでもないよ。すべて、君に出会うまでの予行演習だったんだ……いざあの男爵を失脚させて君を妻に迎え入れて、閨の作法もわからない男だとは思われたくなかったからね」

 ずこっ♡ぬごっ♡♡♡ずちずちずちっ♡♡
 まるで串刺しにされてしまうんじゃないかと思うほどに強く突きあげられて、私はとっくにされるがままになってしまっていた。
 彼の肩に回した手にも力が入らず、体重のすべてをマティアス様に預けてしまっている。

「んぁ♡♡ぁえぇっ♡♡♡しきゅーこーにっ♡おちんぽズンズンきてるぅ♡♡♡おまんこきゅうぅってなって♡自分から吸い付いちゃってる♡」
「あぁ、そうだ……君の体が私を求めてくれているんだよ。膣肉がうねって、私のことを離すまいとしている」

 嬉しいよ、と耳元で囁きながら、マティアス様は更にぐいっと腰を押し込み、降り切った子宮口のギリギリまで切っ先を押し当ててくる。

「ひぅう♡♡んぁ♡もっ♡♡♡らめ♡限界、れふぅ♡♡♡」
「そうか……朝から無理をさせてしまったからね。では、今回のところはそろそろ終わりにしよう――落ちないように気を付けて、セシリア」
「え、ぁうっ♡ん゛っ♡♡♡」

 ずこずこずこずこっ♡♡♡どぢゅっ♡どぢゅっ♡♡ぐぽぐぽっ♡♡♡
 先ほどよりも速度を上げた本気のピストンに、私は矢も楯もたまらずにマティアス様の体にしがみついた。

「ぇお♡お゛うぅっ♡♡♡イくイくイくぅ♡♡発情おまんこ思い切り突き上げられてイく♡朝からガチアクメする♡ンぇっ♡♡イっぐぅ♡♡♡」
「~~~~ッ、セシリアっ……」

 ごびゅっ♡♡♡どぷるるるっ♡♡びゅぼっ♡♡ぶびゅるるるっ♡♡♡
 どちゅ♡と最奥を突き上げられたかと思った瞬間、熱くてこってりとした精液が一気に流し込まれる。

「ひおぉっ♡♡♡お゛っ♡♡びゅーびゅーきてる♡♡マティアス様のこってり精液で中出しアクメきもちいい……♡♡♡」

 びくびくびくっ♡と体を震わせながら、何度目かもわからない絶頂に達する――マティアス様も感じ入ってくれているはずだけれど、彼はしっかりと私の体を抱き留めたまま離さなかった。

「んぇ♡ひっ……♡こ、これで……お仕事、頑張れそうですか……?」
「あぁ――君のおかげで、有意義な一日になりそうだ」

 ちゅっ、とだめ押しにもう一度くちづけられて、ようやく長い行為が終わった。
 せっかくマティアス様のお見送りをしたかったのに、立ち上がることもできなくなった私は寝室に運ばれ、そこでしばらく時間を過ごすことになってしまった。

「奥様、大丈夫ですか……?」
「えぇ、ありがとうエイミー……私は大丈夫よ。少し疲れてしまっただけだから……それにしても、マティアス様には悪いことをしてしまったわ」
「奥様のことを溺愛しすぎている旦那様にも問題ありです! もう、昔はもっとこう……節度があるというか、まぁ、悪い言い方をすれば冷たい方だったんですけど」

 ぐったりとベッドに臥した私に、侍女のエイミーが冷たい飲み物を持ってきてくれた。
 代々公爵家に仕えている家柄だというエイミーは、私と結婚する前のマティアス様についてもよく知っているようだった。

「リックも言っていたけど、昔のマティアス様ってそんなに怖い方だったの?」
「怖いっていうか、あまり他のことに興味を示さないというか……ご自分の使命に忠実というか、良くも悪くもとても厳しいお方でした。先代公爵様も、執務に邁進するマティアス様をみて体を壊さないかと心配されるほどで……なにかを、焦っていたようにも見えましたね」

 それは――もしかして、私を見つけ出すためになにかご無理をしていたんじゃないだろうか。
 私とマティアス様が初めて出会ったのは、まだお互いが子どもの頃だ。きっとその頃の私は、子どもだったマティアス様から見てもひどい表情をしていたんだろう。
 だから、優しい彼は私のことを迎えに来てくれた。子どもの頃の口約束を守って、虐げられていた私を救い出してくれたのだ。

「そう、だったの……」
「でも、今ならわかります。どうしてそんなにマティアス様が努力なさっていたのか――すべては奥様のためだったのですね。公爵位を継いで、国王陛下からも信頼されれば、何の憂いもなく奥様と結婚することができるんですもの」

 うっとりと夢見がちに微笑みながら、エイミーはほう、と溜息をついた。
 確かに、私にとってマティアス様は物語に出てくる王子様にも等しい。いや、自分の身に実際に起こったことであるからこそ、それ以上に光輝いた存在だと言ってもいいだろう。
 私は彼に救われた。それだけでも信じられないくらいの幸福なのに、今はこんなにも愛されている。

「本当に……私は幸せ者だわ。リックやエイミーたちもとても良くしてくれるし、マティアス様はとてもお優しいお方だし」
「私たち使用人も、奥様のことが大好きですよ! 奥様がいらっしゃったおかげで屋敷が華やかになりましたし、私たちのような者にも気軽に声をかけてくださるんですもの。もう、屋敷の皆は旦那様よりも奥様のことが大好きです」

 お世辞かもしれないが、エイミーにそう言ってもらえるととても嬉しい。
 まだまだ屋敷の女主人として振舞うには勉強不足だが、それでも彼女たちに恥じないよう、これからも努力していかなければならない。

「そうだ、奥様。昼食はバルコニーで食べるのはいかがです? 今日はお天気もしいですし、外も涼しく過ごしやすいと思いますよ」
「そうね。気分転換に外で食べてみてもいいかしら。昼食はバルコニーに持ってきてもらえる?」

 体を清めて少し休んだおかげで、かなり調子も良くなってきた。
 軽い食事をバルコニーで摂って、午後からはのんびりと本でも読んで過ごすとしよう。
 一日の予定を決めた私は、昼食の準備を終えたエイミーが声をかけてくるまでの間、読みかけの童話集を読みながら過ごしていた。

(マティアス様と結婚してから、朝が来るのがちゃんと楽しみになったんだっけ……)

 母が亡くなって、義父の当たりが強くなってからは、朝が来るのが恐ろしかった。夜眠るときはようやく休めると安堵するのに、朝が来たらまた家族に怒鳴られ、頬を打たれるのだ。
 いっそのこと、朝が来なければいい――いつの間にかそう思うようになってしまっていた。
 けれど、マティアス様と出会ってからは毎日が楽しくて新鮮で、明日もこんなに素敵な日が続くのかと毎日胸を躍らせるようにもなった。

「お義父様もお兄様たちも、もう会えないけど……でも、そのおかげで……」

 実の両親は亡くなり、義理の家族はマティアス様に断罪されて二度と会えない僻地へ追放されたという。
 本当であったら悲しむべきなのかもしれないが、私の心にあったのは「もう怯えなくてもいい」という安堵だけだった。
 自分は冷たい人間なのかもしれない――そんな不安をマティアス様に話してみたこともあった。けれど、彼は私のことを抱きしめると優しく背中を撫でてくれた。

「故意に誰かを虐げるものは、総じて後ろ暗いところを他にも持っているものだ。遅かれ早かれあの者たちは誰かに裁かれることになっていた……セシリアのせいではないさ」

 私を慰めるためにそう言ってくれたマティアス様に、どれだけ救われたことか。

「奥様? どうされました……ぼんやりして」
「え? あら、エイミー――ごめんなさい、少し読んだ本のことについて考えていて……どうかした?」
「昼食の用意が整いましたよ。バルコニーまでご案内します」

 本を読んでいると、時間が経つのが本当に早い。
 軽食を用意してくれたエイミーに声をかけられ、私は食事が用意されているバルコニーに向かった。
 この屋敷のバルコニーは大きく開けており、先代公爵夫妻――つまりマティアス様のご両親などは、親しい友人を招いて簡単な食事会をしたりもしていたという。

「そういえば、今日はお昼に旦那様もお戻りになられるとのことでしたね。お二人分の食事を用意しておりますから、ごゆっくりお楽しみください」
「え? マティアス様も……聞いていないわ。執務を抜けてきて大丈夫なのかしら?」
「あれ? 朝のご出発時にお話を伺っていたのですが――またマティアス様の思い付きですね? もう、奥様を驚かせないでほしいってあれほど申し上げているのに」

 朝――私はへとへとで寝込んでいたから、偶然その話を聞けなかっただけか。
 あるいは彼が私を驚かせるために、わざと昼食に戻ってくることを言わなかったのかもしれない。

「執務の方は……まぁ、旦那様ですし。問題ないとは思いますが」
「そう……ならいいのだけど。それなら、食事の席にハーブウォーターを持ってきてもらえるかしら。きっとお仕事でお疲れでしょうから、少しでもお疲れを取ってほしいの」
「かしこまりました。旦那様のお帰りに合わせてお持ちします」

 お忙しい執務の間にわざわざ帰ってきてくれるなんて、朝のことを余程心配させてしまったのかもしれない。
 そう思うと少しだけ申し訳ない気持ちになった。朝から何度も抱かれて疲れ果ててはいたが、それ以外はまったく体に問題はないのだから。

「では、奥様。こちらでお待ちください。旦那様もすぐにいらっしゃると思います」
「ありがとう、エイミー。マティアス様がいらっしゃったら、下がって大丈夫よ」

 食事はすでにテーブルの上に用意されていた。野菜や魚を挟んだパンと、たくさんのフルーツ――それらが並ぶ食卓に着くと、やがて家に戻られたマティアス様がやってきた。

「お帰りなさいませ、マティアス様」
「おや? 君を驚かせようと思って内緒で帰ってきたんだが……さてはエイミーから話を聞いたな」
「もう、お戻りになるんでしたら最初から教えてくださったらよかったのに。最初に話を聞いた時は驚きましたよ」

 柔らかい表情を浮かべるマティアス様に、ついこちらまで頬が緩んでしまう。私と食事をとるためにわざわざ戻ってきてくださったのだと考えると、ありがたいやら申し訳ないやら――それでも、どうしようもなく嬉しかった。

「体調はどうだ? なにかと無理をさせてしまったから、少し気になっていたんだ」
「もう大丈夫です。午前はゆっくりと過ごしていたので」
「そうか。それならよかった」

 昼食は、ひどく穏やかなものだった。
 今朝がた王宮で起きた話を聞きながら、ゆっくりと食事を楽しむ。エイミーに頼んで用意してもらったハーブウォーターも気に入ってくださったようで、二人でゆっくりと時間を過ごすことができた。

「そうだ、セシリア。少しこちらに来てくれないか?」
「マティアス様の元に? えぇ、構いませんが――どうかしましたか?」
「私の膝の上に乗ってもらいたいんだが」
「……はい?」

 おいで、と軽く膝を叩くマティアス様に、一瞬言葉が出てこなくなる。
 食事を終えて、今までは至極ゆったりとした時間が流れていたはずだ。それがどうして、いきなり彼の膝上に私が座るという事になってしまったのか。

「な、なぜか理由をお聞きしても?」
「理由は特にないが、強いて言うのならば私が君に触れたいと思った。これからまた王宮の戻らねばならないし、少しの間セシリアを感じていたいんだ」

 迷いのないまっすぐな瞳でそう言われてしまったら、もう反論はできなかった。
 確かにマティアス様がお忙しいのはその通りだし、少し触れるくらいでその疲れを癒すことができるのならそれに越したことはない。

「わかりました。……それでは、失礼します」

 重かったらどうしよう――そんなことを考えながら、硬いマティアス様の膝に腰を下ろす。
 後ろから抱きしめられる形で膝に座ると、マティアス様の腕がぎゅっと体を抱きしめてきた。

「ん……」
「苦しくはないかい?」
「大丈夫です。あの、もっと強くても……」

 ぎゅっと体を密着させると、確かに居心地がいい。ほのかに彼の体温を感じて、どこかで安心している自分がいた。
 優しくて穏やかで、幸福な日々――大変なことは色々あるけれど、こうして彼に抱きしめられているとそんなこともどうだってよくなってしまう。
 ……ただ、抱きしめてくるマティアス様の手が少しだけ――ほんの少しだけ、なにか、不穏なような。

「あの、マティアス様?」
「なんだい?」
「……ドレスの裾をめくるのをおやめください」
「どうして?」

 どうしてと言われても、逆にその回答にどうしてと返したくなってしまった。
 もしかして私がおかしいのだろうか。いや、そんなはずはない。昼食時、それもバルコニーでドレスの裾をめくり上げられることがこの国の常識ではないはずだ。

「私は君に触れたいと言ったはずだが……」
「こ、こういう意味で触れたいと仰ったのならお断りしていました……ぁ、だめっ……」

 すりっ……と太腿を撫でられて、思わず体が跳ねた。
 そういうつもりだってわかっていたら、本当に膝の上に乗ったりはしなかった。けれど楽しそうに背後でくつくつと笑うマティアス様の手をそれ以上拒むこともできない。
 ……もう、体が覚えてしまっている。
 このまま従順にしていれば何が起こるのか――どんな風に愛してもらえるのかを期待している自分が確実に存在している。

「どうしてもだめだというなら、全力で拒んでくれないか? そうすれば無理強いはしない」

 きっとマティアス様は、私が彼の手を拒めないことを知っている。
 知っていてそう提案してくるのだから、本当に策士だ。……私がどれほど彼のことを愛しているのかを計算して、絶対に拒めないタイミングでそう囁きかけてくるのだから。

「……どうしてもだめ、というわけでは……」
「それならこのまま触れてしまってもいいね? 大丈夫。それほど長く時間はかけないから」

 ちゅ、と頬に唇を押し付けられるだけで、なんとも言えない喜びを感じてしまう。流されやすいのかもしれないけれど、こんな風に思えるのは世界中でただ一人。マティアス様に対してだけだ。

「そ、それなら少しは……ぁ、うぅっ♡」
「理解がある妻で助かる。……本当に、早いところ誰かに仕事を任せて隠居してしまいたい。一時だって君とはなれているのは耐えられないのに――誰もが私のことを引き留めるんだ」

 すり……♡と太腿を撫でながら、もう片方の手でむにむにと胸を揉まれる。
 深刻そうに溜息を吐くマティアス様だったが、彼の立場や役職を考えれば引き留めるのも当然のことだろう。

「私は、君と一緒になるために努力をしてきた。公爵家という後ろ盾と十分な実力があれば君のことを連れ去れると思っていたから……それが成された今、私が王宮に残って仕事をする意味が見いだせない」
「そ、れは……ッ♡んっ♡でも――マティアス様がいなくなったら……こ、困る方々がたくさんいて」
「私の代わりなんていうものは、探せばそれなりに存在するものだ。というより、私一人が欠けたところでどうにかなるような国なら亡びたほうが幸せだろう」

 なんという極論だ。
 とはいえ、彼が言いたいこともわかってしまう。
 ツォールン公爵――この国有数の大貴族ともなれば、襲い掛かってくる責任は私が想像しているよりもはるかに重たいものだろう。
 それでも、私は彼に「すべてを投げ捨ててしまえ」とは言えない。私に彼が必要なように、国政の中でもマティアス様のことを必要としている人がたくさんいるだろう。

「お仕事がお忙しいのは、私でもよくわかります。でも、あなたの代わりをできる人はそれほど多いわけじゃない――それに、私一人でマティアス様を独り占めしたら、罰が下ってしまいます」
「君に罰が? そんなこと、神が許しても私が許さない……だが、そうか。言われてみれば――」

 常に自身に満ち溢れ、間違ったことを言わない方だ。
 その言動のすべてにしっかりと責任を持つ人でもあるから、抱えている悩みは私が思うよりもずっと根深く、強いものなのかもしれない。

「お辛いときには、私が側で……その、お慰めします。だから……」
「あぁ。君にそう言ってもらえると……これほど心強いことはないな」

 薄く笑ったマティアス様が、そっと身を乗り出し、私の唇にキスをしてくれた。
 甘く蕩けるようなくちづけに身を任せると、それはどんどん深く、濃密なものに変わっていく。

「んっ……♡ふ、っ♡んぅっ♡♡」

 ちゅ、ちゅ、と角度を変えてくちづけを交わしながら、マティアス様はむにむにと乳房を揉む手に力を加えてくる。
 快楽の熾火に慣れた体は、それだけも熱く発情し、体を敏感にさせた。

「んぁ♡あ、ぅうっ♡♡マティアスさま、ぁ……♡」
「そんなに切ない声で名前を呼ばれたら、滅茶苦茶にしてしまいたくなるな……ほら、足を開いて。大声を出すと、侍女たちが驚いて様子を見に来てしまうかもしれないよ」

 くすくすと笑いながら、マティアス様はゆっくりと胸を揉みこみ、首筋にくちづけてくる。その間にも、お尻には彼の熱い雄杭が押し当てられて私の官能を誘った。

「んぁ♡あっ……♡♡マティアス様のおちんぽ、熱い……♡」

「君を目の前にすると、いつだってこうなってしまうんだ。抑えのきかない子どものようだが――それだけ、君が特別なんだよ」

 ぢゅっ♡とうなじを強く吸われて、体が跳ね上がった。
 小さく痺れるような刺激の後、力強く乳肉を揉まれ、足の間に膝が挿し込まれる。

「ひぁ♡あ、んんっ♡♡」
「膝を閉じてはいけないよ。このまま――甘く啼いてご覧」

 長い指先が、そっと足の間に挿し込まれる。
 衣擦れの音の中に、くちゅっ……♡と小さな音が紛れ込んでいるのを聞いて一気に顔が熱くなった。

「ぁ、あっ……♡指、が……」
「ナカはもうトロトロになっているね。すぐにでも挿入できそうだが……それだけでも芸がない。こちらを触ってあげようか」
「え――ッあ♡ぁ゛♡やぁっ♡♡♡」

 彼の指先は、言葉通り蜜口に挿入されることはなく――その代わり、その近くでぽっちりと勃ち上がったクリトリスを刺激し始めた。

「ん゛ぁあっ♡や、ぁんっ♡♡あっ♡ぁあ♡あ゛ぅっ♡♡♡」

 こりゅっ♡しこしこしこしこ♡♡♡くにっ♡くにっ♡ぐにゅっ♡♡
 しこり始めたその場所を、徹底的に指で押しつぶされたり、扱かれたりする。
 鮮烈な快楽が一気に駆け抜けて、体が反応して腰が揺れた。そうすると、お尻に押し付けられた彼のおちんぽをより強く感じてしまうことになる。

「あ゛♡ぁえ♡♡♡クリちゃんそんなにぐりぐりしちゃっ……ッは♡♡♡ぁおっ♡♡♡」
「ここを刺激されるのが、セシリアは一番好きだろう? ほら、このまま触れてあげるから一回達してしまうといい」

 しこしこしこっ♡♡♡くにっ♡ぐにぐにぐにっ♡♡♡

「あぁ♡ああ♡だめ♡♡イく♡イっちゃいます♡♡♡クリトリス弄られただけでイっ……ぐぅ♡♡♡」

 びくびくっ♡と体を震えさせて、そのまま私は絶頂の階を上り詰めることになった。
 それでもマティアス様は、まだ強烈な余韻が残る私の体を念入りに刺激していく。

「まずは一度――顔がしっかりと見えないのは少し寂しいが、これはこれで趣があるね。蜜もたくさん溢れ出して……指を締め付けて私を誘っているみたいだ」

 きゅぷっ……♡と膣内に突き立てられた指は、とろとろと溢れてくる熱い蜜をかき混ぜ、更に本数を増やして弱い場所を何度も刺激してくる。
 クリトリスは親指で捏ね上げられ、二つの種類が違う快楽が交互に私の体を苛んだ。

「んぇ♡ひぅうっ♡♡♡らめ、ぇ♡イったのに♡イったばっかりなのにぃ♡♡♡そんなのおまんこぐぽぐぽかき混ぜられたら♡んぉ♡お゛っ♡♡またイっちゃう♡♡ひぁ♡あ゛っ♡♡♡」
「イかせるつもりで触れているのだから、何度イっても構わないよ。……でも、そろそろ私も気持ちよくなりたいんだが――」
「ッ、あんっ♡」

 ぐりぐりぐりっ♡とお尻に押し付けられる熱に、まるで期待しているような声が漏れだした。
 イったばかりのおまんこは、どうやったって彼を求めてしまう。
 毎日毎晩私のことを満たしてくれる、逞しいおちんぽを突き立てられたい――強烈な快楽の予感に身を震わせる私に、マティアス様は腰の戒めを解いて屹立したそれを取り出した。

「ぁ♡あっ♡♡おちんぽ♡♡♡マティアス様のおちんぽ……♡」
「これが欲しい?」
「ほしい、です♡♡♡期待してとろとろのお汁いっぱい出ちゃってるの♡マティアス様におまんこずこずこされたくて♡体がずっと熱い……♡♡挿入れて♡挿入れてください♡♡♡セシリアのおまんこいっぱい使って♡♡」

 気付けば、私は卑猥な言葉を口にしてマティアス様のことを誘ってしまっていた。
 勃起したおちんぽは、まるで私を試すように足の間に添えられ、幹が入口の部分をくちくち♡と刺激し続けている。
 この状況で我慢をさせられるなんて、マティアス様は意地悪だ。
 腰をヘコヘコと揺らし、ふーっ♡ふーっ♡♡と熱っぽい息を吐きながら、胸に当てられた彼の手に自分の手のひらを重ねる。

「お、願いします♡♡♡マティアス様♡♡このおちんぽ挿入れて♡マティアス様の旦那様おちんぽで気持ちよくなりたいの♡♡♡」
「あぁ――そんなに請われたら、誰だって我慢ができなくなってしまう、な……!」

 ぐぽんっ♡♡♡ごりゅっ♡♡ごちゅごちゅごちゅっ♡♡♡

「お゛♡♡ほぉ゛♡♡♡ん゛ぁあっ♡♡はいってりゅ♡あ♡マティアス様♡♡♡マティアス様のおちんぽキてる♡♡♡おまんこいっぱい♡♡♡いっぱいきもちいいよぉ♡♡♡」

 小さく息を詰める音と同時に、灼熱の肉杭がおまんこの中へズンッ♡と突き立てられた。
 あまりの衝撃に口をハクハクさせていると、そのままマティアス様が腰を動かし始める。

「あ♡ぁんっ♡♡♡ッひぃ♡♡♡すごい♡イったばっかりのおまんこにおちんぽずこずこ♡♡♡気持ちいいのずっと来るぅ♡♡」
 ずぬ゛~~~~♡ごぢゅっ♡♡ぐりぐりぐりっ♡♡ぬ゛ごっ♡ぬごっ♡♡

 ゆっくりと、それから激しく。そしてまたゆっくりと焦らすように――繰り返される緩急のついた抽送に、目の前でチカチカと星が瞬くような感覚を覚えた。
 その間にも胸を弄られ、その尖端をクリクリと指で転がされ続けて、絶え間ない快楽が体の内でわだかまっていく。

「ぉ゛♡お゛っ♡♡んぉ゛♡♡♡しゅごい♡おっぱいイイ♡♡♡乳首コリコリされながらおまんこ突かれるのイイのぉ♡♡♡」
「うん? あぁ――こうして思い切り突き上げられるのはどうかな? セシリアの弱いところは全て知っているからね。もっと気持ちよくなれる場所を、思い切りついてあげよう」

 ごぢゅっ♡♡ごぢゅっ♡♡ごぢゅっ♡♡ずちずちずちずちっ♡♡♡

「ほぉお♡♡おっひ♡♡♡ひぁ゛♡♡らめ♡それらめぇえぇっ♡♡♡気持ちよすぎる♡♡♡わけわかんなくなっちゃいまひゅ♡♡♡ぉ゛♡おちんぽ気持ちよすぎておかしくなるぅ♡♡♡」

 弱点を激しく突き上げられて、ぷるんっ♡ぷるんっ♡とおっぱいが思い切り揺れた。
 普段はマティアス様がどんな表情で私のことを抱いているのかがよくわかるが、この体勢では彼がなにを考え、どんな風にわたしのおまんこを突き上げているのかがよくわからない。
 顔が見たいけれど、その微妙に顔が見えない不安が余計に快楽のスパイスになっている。

「んっ……セシリア……私のセシリア。もっと淫らに啼いてご覧、私だけのために、艶やかに囀ってくれ」

 熱い舌が、れろぉ……♡と首筋を舐めてくる。
 それだけでもイってしまいそうなほどに気持ちよくて、ゾクゾクッと震えがせりあがってくる。

「ンぁ♡♡はぁっ♡♡♡マティアス様♡もっと♡もっとください……♡♡♡もっと強く抱きしめて♡もっとたくさん気持ちよくしてぇ♡♡♡」

 彼と離れている時間に、寂しさを覚えないくらい強く。
 物語の中に逃避せずとも、一日中彼を感じていられるように。
 悲鳴じみた懇願だったが、マティアス様は叱責することなく私をきつく抱きしめてくれた。少しスパイシーな彼の香りが鼻腔をくすぐり、体の内側がどんどん熱くなってくる。

「――君の望むままに。私は、君のために生きているのだから」

 ずんっ♡♡♡ぬこぬこぬこっ♡♡ぐぷっ♡ずぢゅぅっ♡♡♡
 また――子宮口まで、一気に貫かれてる……♡
 おまんこがきゅんきゅん喜んで、自分からおちんぽにキスしちゃう♡精液欲しいっておねだりしちゃってる……♡♡♡
「あんんっ♡♡♡は♡すき♡♡だいすき♡マティアス様♡♡♡マティアス様だいすきぃ♡♡♡」

 ぐっぽぐっぽ♡と激しく膣奥を穿たれながら、溢れ出てくる感情のままに彼を受け入れる。
 彼は私のために生きていると言ったけれど、それは私だって同じだ。
 彼と再会した日、私はマティアス様のために生きると決めた。

「あぁ――セシリア。もう……限界が近い。また、受け止めてくれないか……」
「ッは、ぃ♡♡♡マティアス様の全部を受け止めます♡♡だから一滴残らず、全部セシリアのおまんこに出してぇ♡♡♡」

 ごぢゅっ♡びゅぷっ……♡♡♡びゅるるる~~~~っ♡♡びゅぶっ♡びゅ~~~♡♡♡
 朝よりも長くてすごく熱い射精に、全身がわなないた。こうして彼のことを受け止めてあげられるのが私だということに、途方もない幸せを感じる。

「んぁあっ♡♡♡ぁ゛♡♡ぁ゛えぇっ♡♡♡ひぁ♡イってる♡♡せーえきびゅーびゅーされてまたイってるぅ……♡」
 すっかり中出しアクメも慣れてしまった私は、体を震わせながらひたすら愉悦に身を任せ、おまんこできつく彼のことを締め付けるしかできなかった。

「っは……♡はぁっ……♡ぁ……♡♡♡」
「すまない――朝だけでなく、また君に無理を強いてしまった」

 長い射精が終わると、絶頂の余韻が冷めやらない私の頭をマティアス様が優しく撫でてくれた。
 もうお互いの服も体もドロドロで、これから彼は着替えてまた王宮に向かわなければならない。

「い、ぇ……♡らいじょーぶ、れふ……♡♡♡」

 とはいえ、私はすっかり足腰が立たなくなって、また彼をお見送りすることが難しい状態だ。
 朝はできなかったから、せめてお昼はと思っていたけれど――どちらにせよこんな状態で、使用人たちの前に出るわけにもいかない。

「お、お見送り……いけなくて、ごめんなさい……」
「そんなこと、気にしないでくれ。むしろ謝らなければならないのは私の方だ。本当に――君を見ていると、理性の制御ができなくなる。それも愛しさゆえだ、許してくれ」

 ちゅ、と軽く頬にくちづけたマティアス様は、汗がにじんだ私の手をぎゅっと掴み、手の甲にも唇を落としてきた。

「私の美しいセシリア。私は――どんな犠牲を払ったとしても、君と過ごせるこの一瞬のためならば後悔はない」

 藍色の瞳でまっすぐに見据えられて、一瞬呼吸が止まる。
 どんな犠牲も――その言葉を聞いた瞬間、義父や男爵家の人間の顔が頭をよぎった。

「……私だって、同じです。誰がどんなことになろうと、マティアス様と一緒にいられるための犠牲なら……」

 それは、正しい人、善き者であろうとするならば誤った答えなのかもしれない。
 でも、それでもいい。私は彼と一緒に入れるのなら、どんな茨の道を歩むことになっても構わなかった。

「たとえ神に罰されても構いません。……あなたが、隣にいてくださるなら」

 そう言うと、マティアス様はふと目を大きく見開き、それから微笑んでくれた。

「そうか……そうか。君もそう考えていてくれたなんて」

 大口を開けて笑うことなどない人だけれど、嬉しそうに目元を細めたその表情に、私はひどく安堵した。優しくて強い私の旦那様――私だけの、マティアス様。

「さて……そろそろ着替えて、王宮に戻らないと。また少しの時間会えないが……その分、夜はまた徹底的に君を愛するとしよう」
「ん……お待ちして、おります……」

 体に力が入らない私は、寝室までマティアス様に運ばれていった。
 着替えは理由を聞いたエイミーが呆れながら手伝ってくれたし、彼と交わした約束も待ち遠しい。

「奥様? 奥様――眠ってしまわれたのですか? では、これで失礼いたします。なにかあれば、すぐにお呼びください」

 そうして、私ことセシリア・ツォールンの一日は巡り――また彼に愛される新たな一日が始まるのだった。